少子化による需要の低下で
各メーカーのスナック菓子部門が縮小されているのは
ニュースでもやってましたが、やはり寂しいですね。
遊べるお菓子が昭和には結構あったんですが。
という訳で今回はこちらの御題。



ユニークチョコレート菓子の噺 第二章



うだうだ子ちゃん。前回やったユニークなチョコレート菓子の第二弾。
改めてみると70〜80年代に集中してる事が解りますね。
今と違いベビーブーム世代が溢れかえってた時代だから、
お菓子のバリエーションも豊富だった?
今じゃこんなの、コスト掛かり過ぎて
企業商品では不可能と思われるものも、
平気で出せてた昭和の豪気さに想いを馳せつつ。










チョコぼうし(森永)


1976(昭和51)年に森永が発売したチョコレート菓子。
小さなアイスコーンにチョココートされたクリームが
トッピングされたスタイルで、
逆さに見るとトンガリ帽子のように見えるところから
この商品名がつきました。
さながらマイクロ版のカプリコ、というべきでしょうか。
一袋に8つ入っていて当時価格は90円。
キャンディーズがCMしていた事もあって、
世代人には懐かしいお菓子の一つです。








かなぼうくん(明治)


1971(昭和46)年に明治が販売したチョコレート菓子。
昔話に見られる鬼の持つ金棒をイメージし、
スティックビスケットを素体にクリームとチョコレートを巻きつけ、
その上からクラッシュピーナッツをまぶすという
ボリュームあふれる一品。当時価格は一本30円で
子供達の間で結構人気になったそうです。当時は
明治の「チョコバー」や森永「チョコクリーム」など、
片手で掴んで食べれる
スティックタイプのチョコ菓子が人気で、
本商品は児童向きながらもそのラインのひとつと言えます。









森のどんぐり(森永)


1977(昭和52)年、森永が販売したチョコレート菓子。
どんぐりに模したクッキーをチョコレートでコートしたもので
サクサクとした歯ごたえと食べ応えのあるボリュームが
印象的でした。当時販売価格は130円とやや高価で
それゆえ子供が買うにはやや手の届かない存在でも
ありました。同時期に発売された姉妹品に
「くるみの森」というバリエーションもありました。
「小枝」といい「チョコの樹」といい、70年代の森永は
自然環境保護をうたった商品が多く、
これもその一つとして人々の記憶に留まるところです。







小さな喫茶店(ロッテ)


1977(昭和52)年にロッテから発売されたチョコレート菓子。
ウエハース生地で作られたコーヒーカップに、
珈琲のごとくチョコレートが注入され、
さらにミルクのようにホワイトクリームがトッピングされた
カワイイ一品。
コーヒーカップだから喫茶店、という感じなんでしょうね。
8個入りで当時価格120円。手間のかかる製造故
コストアップは仕方のないところでしょうか。
販売期間は短かったようです。








マリブのさざ波(ロッテ)


1979(昭和54)年、ロッテが販売したチョコレート。
特筆すべきはその大人っぽい渋いパッケージと、
アーティスティックというかエレガント過ぎるチョコの形状。
さざ波、という商品名を連想させるかのような、
不思議な波を模ったような何とも独創的な型のチョコ。
それが箱の中にきちんと整列している様は気品すら感じます。
当時150円と結構な高値で発売されたにもかかわらず
この気品あふれるエレガントさがウケ、
同時期の「霧の浮舟」と同様に多くに人に愛される商品となりました。
現在は後継商品として同じロッテから
「リップル」が発売されていますが、
こちらはハート型。マリブのさざ波とは少し形状が異なります。





ドーナッチョ(森永)


1980(昭和55)年、森永が発売したユニークなチョコレート菓子。
チョコフレークをドーナツ状に成型し、
型崩れしないようにプラトレイに入れて発売。
そのユニークな形状や食べ応えが受けて大ヒットしました。
この時期の森永って「カリンチョ」「ジャムンチョ」と、
商品名に「〜チョ」って付いてるの多いですよね。
開発者の意向か宣伝部の意向かは知りませんが。
その後一個入り・大型の「ドーナッチョ」だけでなく、
二個入り・中型の「ドーナッチョ2」も発売。
以降は「ドーナッチョ2」が主流になっていきます。
1988年(昭和63年)をもって製造終了。
昭和と共にドーナッチョも幕を閉じることになりました。





チョコ干狩(明治)


1981(昭和56)年に明治が発売したチョコスナック。
潮干狩をイメージするがごとく、
小さな二枚貝を模した最中を開くと中にチョコが詰まってるという形状。
二枚貝なのでちゃんと開きます。
これも製造コストが半端無い、手間のかかった商品ですね。
それゆえか販売期間は相当短かったように思います。
あっという間に市場から無くなった記憶ですし。












マルコポーロの旅(ロッテ)


1981(昭和56)年にロッテが「マリブ」に続いて出した高級チョコ。
先のマリブがヨーロピアンイメージなら、
今度はシルクロード・オリエンタルイメージで、
と言ったところでしょうか。
当時NHKで「シルクロード」という番組が
人気を博していた時期とも重なりますしね。
本商品はマリブのようなインパクトある外見はしておらず、
普通のチョコボール。フライドアーモンドを内包し、
チョコにはブランデーが混ざっていたと言います。
むしろパッケージで大人の雰囲気を醸し出す仕様になっていた、
と言えるでしょう。
ブランデー入りチョコという点を見ても、
オサレな大人向であることは間違いありません。





元禄の茶壷(ロッテ)


1982(昭和57)年、ロッテが先の「マリブ」「マルコ」に続いて
発売した独創的なチョコレート菓子。
今度はオリエンタルを通り越して和の境地へ!ということで、
まさかの茶壷がモチーフ。茶壷型チョコの中にはクラッシュピーナッツと
コーンフレークが詰まっていたらしく、「これ絶対うまいやつやん!」と
誰言うとなく言いだしそうな商品です。
パッケージもなんとも渋い大人の雰囲気で、
子供が買う事はあまり想定していないように思えます。
その特異なネーミング故に覚えてる人も結構いるようですが、
やはり、というか、販売期間は短かったようです。








ちょこだわら(明治)


1982(昭和57)年、明治が発売したユニークなチョコレート菓子。
中空状の俵に成形されたチョコの中には
お米パフと米状のちっちゃいホワイトチョコがぎっしり。
まさにまごう事無きチョコの俵です。
当時の明治はこういう摸写系菓子はやたら力が入っていて、
様々な傑作を多く生んでいるのですが、
本商品もその一つに数えて然るべき存在ではないでしょうか。
ただ、凝りすぎたか故か、製造に相当手間がかかったようで、
頒布価格は一箱150円と結構なお値段に。
子供は100円以上のお菓子は手が出せないんですよね…。








ほおずき(ロッテ)


1982(昭和57)年、ロッテが発売したチョコレート菓子。
ほおずきの実を模したチョコレートの中にはピーナッツが入っていて、
チョコ内が空洞になってるため、振ると音がします。
ほおずきの実を見事に再現した造形技術といい、
当時のロッテは才気走っていましたね。
ただ、手間のかかる製法故か値段は150円と結構なモノになってしまい、
販売期間も短かったと思います。
こういう、本気の遊び心溢れる商品って、
もっと見たかったんですけどね。








いも作くん(明治)


1985(昭和60)年に明治が発売したチョコレートスナック。
さつまいも風味のクッキー地スナックをチョコでコートしたもので、
チョコの甘さとさつまいもの甘さのダブルパンチが実に効果的。
150円と高価だったにもかかわらず、
食べ応えも抜群で人気商品となりました。
終売した後も復刻再販されたことからも、
潜在的な人気がいかに高かったかが伺えます。
明治がスナック部門を縮小して久しいのですが、
是非ふたたび復刻再販してほしい商品のひとつです。











さっチョコだち(森永)


1986(昭和61)年、森永が売りだしたチョコレート菓子。
香ばしいスティックビスケットに
動物型のチョコレートがくっついてる形状で、
皆スティックの上で逆立ちしてるように成型されてるのがミソ。
チョコの動物が逆立ちしてる、という意味でこの商品名が付きました。
荻野目洋子がCMをしていて、森の妖精役で可愛らしく
商品紹介をしてましたね。森の動物を次々チョコに変えて…。
…いいのかしら?当時価格は100円。
販売期間は短かったのですが、
その奇異なネーミング故に今でも記憶に残っています。








なんて遊び心溢れる菓子が昭和は多かったんだろうか、と改めて感じますね。
本格的パティシエ監修の本格的なスイーツを再現、なんてのも悪くはありませんが、
こういう販売者も購入者も楽しめる菓子、っていうのも捨てがたいです。
復刻してほしい商品は山ほどありますが、今作るとなると製造コストで採算割れしちゃうのかなぁ。
そう思うと「あの時もっと食っておけば…」と後悔しても後の祭り。
昭和レトロがもてはやされる昨今、こういう昭和チョコ菓子も
期間&イベント限定でいいので復刻してくれませんかねぇ。

次回は何しようかな。
なんかやります。
ではでは。



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