看板


関西だけでしょうか。
飴と言う食いモノにわざわざ「ちゃん付け」するのは。
それだけ身近なモノ、という
意味もあるのでしょう。
故に親しみも込めて
「飴ちゃん」などと。関西のオバハンなら
鞄の中に絶対アメは
常備品として入ってるわけですが、
アメの種類は千差万別。何が出るかな
何が出るかな状態です。
という訳で今回はこちらの御題。



アメちゃんの噺



うだうだ子ちゃん。個人的に思い入れのある、もしくは
エポックメイキング的なモノに絞ってご紹介。
「アレが無いじゃないか!」という点については
あくまで個人の選択なので御了承ください。










黄金糖(株式会社黄金糖)黄金糖


発売はなんと1923年。
大正時代に発売された由緒正しい飴なのです。
独特のあのクリスタルのような形状の理由は
「型から抜きやすいから」なんだとか。
種別で言えばべっこう飴に属するのですが、
最高級の砂糖と水飴で作られた高品質の飴ゆえに、
日本航空の機内食に採用されたり、料理の隠し味に
使用されたりと、その品質の良さは多くが認めるところ。
黄金色に輝く美しい色合いはまさに
「黄金」の名に相応しいと思う所存です。







純露(味覚糖)純露




まるで黄金糖の姉妹品か?と
見まがうほどに似通ってる形状ですが
こちらは1971年(昭和46年)に
味覚糖が発売した高級キャンディ。
黄金糖同様べっこう飴風の金色飴と、
紅茶の風味濃厚な琥珀色の飴の
2種が有り、この二つ異なる味が混在すると
いうところがウケ、大ヒットしました。
現在も尚販売され続ける
ロングセラー商品であります。






那智黒(那智黒本舗)那智黒





1877年創業という
明治時代から続く飴で、
和歌山県の観光名産の代表のひとつにもなっています。
熊野の特産である那智黒石で
作られた碁石にちなんだお菓子として
作られたため、このような形状になったそうです。
TVで黒人と老婆が踊るCMが
1972年から放送されこれが話題を呼んだ
ことから全国的に知名度が上がり、
現在では和歌山県以外の地域でも
流通が行なわれています。
(二木の菓子・スーパーアルプスなど)




ボンタンアメ(セイカ株式会社)ボンタンアメ





1926年に鹿児島の製菓会社・
セイカが販売を開始した飴。
餅に水飴を練り込み
ボンタンの果汁を添加した求肥飴の一種であり、
粘着力が強いので個々にオプラートで
包装してあります。
元々は熊本の名産品の一つでもある
「朝鮮飴」に手を加えたもので、
ほんのりと香るボンタンの風味が特徴。
地域限定品に沖縄限定の
パイナップル飴(ボンタン果汁をパイン果汁に
置き換えたもの)があります。




パインアメ(パイン株式会社)パインアメ





1951年に販売開始されたロングラン商品。
当時の商品名は「パイナップル飴」で、
穴は無く、パイナップルの模様が
型押しされていたのだとか。が、
社長の「穴が無ければパインとはいえない」
の一声で現在の穴開きスタイルに。
当時は一つ一つ割り箸で
飴の中心を突いて
穴を開けていたそうです。
(現在は無論機械化されています)
最も飴にあうパイン果汁を
厳選しているだけあって、
非常にジューシーな味わいです。




カンロ飴((株)カンロ飴)カンロ飴






1955(昭和30年・テスト販売は
前年の昭和29年)年に発売された
画期的な和風飴。
飽和状態にあった飴業界にあって
「日本人のおいしさの故郷は醤油とほのかな塩味」
と定義づけた開発者が、
醤油味の飴を作ることを提案。
当時塩分と醤油を用いた飴は
技術的にも保存的にも
実現不可能とされていましたが、
長年の実験と素材の改良を経てようやく完成。
発売されるや爆発的に売れました。
現在カンロ飴はオンリーワンの地位を
今尚歩み続けています。




バターボール(ライオン(株))バターボール






発売は昭和十年(1935)。
当時貴重品でもあった濃厚なバターを
飴にするという独創的なアイディアを
篠崎商店(現・ライオン菓子株式会社)が商品化。
この商品は大ヒットし、
以降多くのメーカーがバターボールの
類似商品を販売することになります。
が、元祖バターボールはこの
ライオンのバターボールなのです。





ライオネスコーヒーキャンデー(ライオン(株))ライオネスコーヒーキャンデー





コーヒーを飴にするという難題に
篠崎製菓(前・篠崎商店 
のちのライオン菓子株式会社)が
挑んだ意欲作。様々なコーヒー豆の
ブレンドから最も飴に適した味を作り出し、
1964(昭和39)年に発売。
TVCMも放送されヒット商品となり、
今尚販売され続けるロングラン商品に
なりました。独特の風味は
ライオネスでしか味わえない
コーヒーキャンディーであり、
他の珈琲飴とはあきらかに一線を
画した風味とコクが特徴です。




チャオ(サクマ株式会社)チャオ






1964(昭和39)年発売。
♪飴じゃないチョコでもない、と
謳われた新感覚のキャンディ。
透明のハードキャンディのなかに
チョコレートが仕込まれており、
舐めていくうちに
チョコが溶け出し、一粒で二度
楽しめる…というものでした。
近年になって復刻版と称した
再販が行なわれ、
現在でも入手可能です。
♪チャオチャオっと舐めちゃお♪




キャンロップ(サクマ株式会社)キャンロップ





♪キャン、キャン、キャンロップ、
サクマのキャンロップ♪という
CMが印象的な
新感覚キャンディ。キャンロップというのは
キャンディ+ドロップ、という意味が
あるようです。
カクテルキャンディというフレコミがあるように、
ドロップのようにいろんな味が楽しめると
いう意味があるようです。







いちごみるく(サクマ株式会社)いちごみるく








日本万博で賑わう1970(昭和45)年に
販売開始。噛み砕いて食べることを
念頭に置いたハードキャンディという
それまでの常識を覆した飴で話題を呼びました。
外側のややもろっとした飴に
内側のザラザラの果糖状の飴の
二層構造になっており、小さな三角形の
形状もかわいらしく、特に女子に人気の
キャンディでした。
無論今尚販売を続けるロングラン商品です。




ノースキャロライナキャンディー(不二家)ノースキャロライナキャンデー





1968(昭和43)年に販売開始になった
ソフトキャンディー。
チロルチョコの中身にも使われている
ヌガーが使用されています。
独特のうずまき模様は
当時の不二家の社長がアメリカのアパラチア山脈
(ノースキャロライナ州)で古木の切り株を
目にし、その大きくりっぱな年輪に
感銘を受けたことをきっかけに名付けらたとか。
昭和40年代の少年少女には
馴染み深い商品ですが、
1994(平成6)年に製造を終了したそうです。残念。




ソフトエクレア(不二家)ソフトエクレア




1971(昭和46)年に不二家から
発売されたキャンディ。
贅沢なクリームを3種類
(バニラ・チョコレート・コーヒー)使用した
ソフトキャンディ(キャラメル)で包んだ、
新しいタイプのキャンディとして
発売され、大好評を得ました。
1996(平成8)年を最後に
製造・販売が終了しましたが、
製造中止後も問い合わせが相次いだため、
不二家創業100周年記念として
2010(平成22)年9月に
リニューアル版が発売されています。




マスカットキャンディー(カバヤ)マスカットキャンディ








1975年、ジューCで有名なカバヤが発売。
甘くて酸っぱい独特の風味が
印象的なハードキャンディ。
当時のアニメCMで
♪太郎さんと花子さんは
結婚出来るでしょうか?
というほんわかした映像が好評で、
商品もヒットしました。
現在も販売は継続中です。




チューイングキャンディ(ロッテ)チューイングキャンディ




1972(昭和47)年にロッテが新たに発売した
新感覚のキャンディ。
キャンディといいつつも形状は
板ガムそのもので、口に入れガムのように
噛んでいくうちに溶けて
なくなってしまうというもの。
ガムと飴の合体商品ということで
その斬新さが受け、
以降現在に至るまでずっと
販売が続けられています。
特にキャラクタータイアップ商品の
印象が強く、
古くは「マジンガーZ」「フランダースの犬」、
近年では「きかんしゃトーマス」と続いています。
マジックプリントシールの
オマケも継続中。





こうして見ると飴ってロングラン商品が多いですなぁ。

次回は何しようかな。
なんかやります。
ではでは。



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