看板


今や日本はゲーム天国。というかゲーム漬けのような様相ですな。
ゲーム機なんか無くても電話でゲーム出来る世の中なんて
手塚先生だって予見できない。
けどゲームはかつてはもっとアナログなものでした。
高価な割に遊び方も限られていて、すぐ飽きるのもしばしば。
で、今回はこちらの御題。



懐かしのファミリーゲームの噺



うだうだ子ちゃん。
かつてゲームと言えばファミリー向けのボードゲームや黎明期のエレクトリックゲームのことでした。
今の目で見ると遊戯方法も限られていて、ハイテクと呼ぶには程遠い牧歌的なものですが
昭和40〜50年代はこれが家にあるだけでもう遊園地状態。
友人や親戚が集まるとキャッキャ言って遊んだものです。
今となっては年寄りの綴り話のネタでしかないのかも知れませんが
昭和の子どものハートをわしづかみにした13種のゲームをご紹介。







アスレチックランドゲーム(トミー・1979)

アスレチックランドゲーム



時間は迫る気は焦る、思い通りにゃいきません
こんなハズでは無かったニィ
アスレチックランドゲーム♪

というCMソングは今も印象的。
プレイヤーはビー玉大の鉄球をボタン操作やレバー操作を駆使して
様々なアトラクションを乗り越え制限時間内にゴールするというのが目的。
鉄球なのは磁石を使ったポイントや、ゴール時のゴングを叩いて鳴らすのに適切だったからでしょうか。
結構人気があり、マイナーチェンジしながら長期に渡り販売されていました。



あくま城脱出ゲーム(エポック・1981)

あくま城脱出ゲーム 後継商品・おばけ城脱出ゲーム(1984)


アスレチック的要素を多分に詰め込んだゲームがこの「あくま城」。
アスレチックランドと異なるのは立体的な多層構造になっていて、
頂上からふもとまで様々な障害を越えて無事脱出する、という内容。
このゲームは後に電動アクションを追加したパワーアップ版
「おばけ城脱出ゲーム(1984)」としてリニューアルされ、
さらにその後「ドラえもん脱出ゲーム」「スーパーマリオ脱出ゲーム」としてもリメイクされています。



パーフェクトボウリング(エポック社・1971)

パーフェクトボウリング



ボウリングブームの熱気冷めやらぬ1971年に中山律子プロをイメージキャラクターにして登場したボウリングゲーム。
過去にもボウリングゲームはありましたが、ピンの自動セッティングやボールコントロール機能、
ボールの自動戻し機能など様々な新機能を搭載し、大ヒットしました。
姉がクリスマスに買ってもらって一緒に遊んだのを思い出します。
人形の右手がバネかはずみ板の作用で「ブン!」とボウリング球を押し出す仕組みなのですが、
遊びすぎて腕無くなっちゃいまして。しまいには自分で球を転がして遊んでました。



ニュージャンボパチンコ(エポック社・1973)

ニュージャンボパチンコ外箱 ニュージャンボパチンコ



1970年初頭、パチンコがブームだったのでしょうか。
玩具にまでパチンコが登場しました。親戚の子がこれを持っていて、
遊ばせてもらった記憶がありますが、付属の玉が少なくてもどかしい思いをしました
(白っぽい玉で銀玉ではなかったような)。
当時価格は2,650円と玩具では結構な値段。
数年後遊びに行った際にはハンドルのレバーが折れててガラクタと化してました。



レーダーサーチゲーム(エポック社・1968)

レーダーサーチゲーム



007ブームの頃にエポック社が出した異色のゲーム。
ゲーム盤を縦に仕切りのように置き、それを挟むように2人でプレイします。
片方はスパイで逃げる側。片方はエージェントでスパイを捕らえる側。
二隻の国際スパイ船をエージェントの届かない安全地帯にまで
うまく逃げおおせればスパイの勝ちですが、エージェントはそれを阻止するため、
レーダーで位置を推測し、ここだ!という位置の穴にピンを刺していきます。
推測どおりスパイがその穴の位置に居れば「ビービー」と音がなりスパイ逮捕、
エージェントの勝ちになります。
地味ながらなかなかに味のあるゲームです。



 

パーゴルフ(学研・1973頃)

パーゴルフ箱 パーゴルフ




パーパッパッパ、パーゴルフー
パーパッパッパ、パーゴルフー
パーパー!パ−パー!
家族揃ってパーゴルフ、パパパ♪

懐かしいCMソングです。よみうりテレビでよく流れてました。
箱庭のようなコースにショット機能を持つ人形を立て、
カップインを目指します。人形は2人プレイ用に計2個。
木や池やバンカーまで作られていて丁寧な造りになっています。
のちに「ニューパーゴルフ」という後続商品も登場し、人気の程が伺えます。



光線銃シリーズ(任天堂・1970〜79)

光線銃(カスタムシリーズ箱) 中身



1970年に任天堂が販売開始したエレクトロニクス玩具。
懐中電灯にシャッター機能を組み込んだ銃を使って
太陽電池パネルをスイッチとして組み込んだ標的を撃ち、
受光部に光を感知したら的が色んな反応を見せるというもの
(ライオンなら吼える、ビール瓶なら割れて飛び出す、など)。
1970年度の玩具売り上げトップを飾るほどのヒットを記録し、
その後懐中電灯からストロボに使うキセノンランプを搭載し、
射程距離も100メートルに達する光線銃カスタムシリーズを発表。
的も人形のガンマンが命中するや崩れるように倒れ、
スイッチ一つででまた復活し立ち上がるという凝った造りになったものの、
玩具としては高価格になってしまったこともあって
(当時価格は15000〜25000円とも記載がある。現在の10万クラス。)
ヒットには至りませんでした。
のちにこの光線銃はファミコンソフトの「ワイルドガンマン」「ダックハント」として復活。
一定の売り上げを見せています。



生き残り頭脳ゲーム(タカトクトイス・1973)

生き残り頭脳ゲーム




1973年、タカトクトイスと米玩具企業との共同開発で開発されたゲーム。
当初は「生き残りゲーム」など複数の名前で出されていた時期があったといいます。
単純明快なルールと、それでありながら高度な駆け引きを伴うことから
大ヒット商品となり、1975年頃より「生き残り頭脳ゲーム」と名を改め定着。
廉価版でマス目を減らした「ジュニア」も販売され、
タカトクを代表するゲームとして販売数を伸ばしていきました。
しかし、1984年タカトクが倒産。以降入手不可能な時期が暫く続きましたが、
21世紀に入った頃に他メーカーから「勝ち残り頭脳大作戦」という名前でリメイクされ販売。
現在はバンカースで知られる「はなやま」から
「サバイバルゲーム」という名前でリメイクされ販売されています。



沈没ゲーム(タカトクトイス・1975)

沈没ゲーム




「生き残り頭脳ゲーム」と対で紹介されることの多いのがこちら。
CMもセットで放映されていたからでしょうか。
遊び方はトルネードのような円枠を段ごとに回しながら自分の球を
底にある自分の色のゴール穴に相手よりも早く全部落とす、というゲーム。
生き残り頭脳ゲームとは逆の「落ちたモン勝ち」ゲームで、
下手をすると相手を助けてしまうというスリリングな展開が魅力でした。
こちらもタカトク倒産後、他社から「沈没大作戦」という名で
リメイクがなされ、現在はカワダから「スピンスタジアム」という名で
再販売がされています。



パーフェクション(エポック・1971頃)

パーフェクション箱 パーフェクション




元々はアメリカのゲームだったらしく、
日本のエポックがライセンス販売したものだそうです。
設定した制限時間内にピースを所定の穴にはめ込んで、
完成したらタイマーを止めて成功、
完成しなかったらタイムリミットと同時に盤が吹っ飛んでピースがバラバラになるという、
時限爆弾解除のようなスリルが魅力でした。
現在はエポックではなくカワダから「タイムクラッシュ」(機体は黒)という名前で販売されています。



タイムショック(任天堂・1972)

タイムショック箱 タイムショック




パーフェクションの人気に目をつけた任天堂が直後に発表したゲーム。
パーフェクションは確かに大ヒットしましたが、
何度もやってるとピースと穴の位置を記憶できてしまい、
飽きてしまう問題点がありました。タイムショックはそこを改良し、
円形にした上に青い円盤部分を回転させることで
ピースの穴の形状を変化させることが出来、
ピースの穴の位置の記憶を無効化することに成功。
ただ、パーフェクション以上に売れたかというと疑問。
私もこんなゲームあるなんて聞いたことも無かった。



チクタクバンバン(野村トーイ・1984)

チクタクバンバン箱 チクタクバンバン




1984年、野村トーイから販売された教育玩具。
パネル枠、線路パネル16枚、目覚まし時計型人形1個の内容で、
線路パネルは枠の中で数字合わせゲームのように上下左右にスライドさせて動かせます。
目覚ましは線路パネルの溝の上を自走するので、
その道をパネルを組み替えつつ作ってやります。
脱線したりルートが途切れると負け。
「プレートの先の先を読め」!と当時のCMが言っていたのを思い出します。



ガブッチョ魚釣りゲーム(米澤玩具・1980頃?)

ガブッチョ魚釣りゲーム箱 ガブッチョ魚釣りゲーム




おいらはガブッチョ腹ペコガブッチョ
おいしいごちそう食べたいな〜
クルクルパークパク
モグモグパークパク
ガブッチョだ〜い
ガブッチョ食べたらサヨナラだい〜
ガブッチョ〜魚釣りゲーム♪
世代人には懐かしいCMソング(30秒バージョン)。
米澤玩具(現在はセガトイズに吸収)から発売されていた
ユニークな釣りゲーム。
それ以前に販売されていた「魚釣りゲーム」はマグネットの付いた
魚形のプラスチックの抜き型を引っ付けるという
単純なものでしたが、ガブッチョはそこを全面的にリニューアル。
回転する盤面に複数の穴があり、そこに入った玩具の魚が
回転のタイミングで口を開けたり閉じたりするので、
タイミングよく竿をのばして針を魚の口に入れ、
口を閉じてガブッチョしたら釣り上げる、というもの。
このガブッチョの構造を思いついた人には素直に賞賛を贈りたいです。
これの類似品にたこ焼きゲームなんてのが ありましたが、知名度的には圧倒的にガブッチョの勝ち。
ヨネザワが無くなった後も、若干外見をリニューアルしつつも
基本は同じな「スピンフィッシング」というゲームがカワダから今も販売中です。




実機もさることながら、もうメーカー自体存在しない
なんてのもあって、時の流れを感じます。
このコーナーも1年以上更新していなかったなぁ。
まだネタはあるんでしょうか?では次回。



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