ラーメンの味、と言えば醤油、みそ、塩、とんこつ、
最近は醤油とんこつや白湯、牛骨や辛みそとかもありますね。
即席めんも新しい味はないものかと日々探求を続けておりまして、
実に斬新な味が過去次々発表されました。また、
即席麺の概念を打ち破る新技術を駆使した商品も続発。
が、斬新すぎてあっという間に消滅したものも多いのが事実。
そこで、即席めんのプロジェクト×−挑戦者たち−を
今回はご紹介。

味の挑戦者たち

カップヌードル　ビアンコ（日清食品）
数あるカップヌードルの中で開発者自らも
失敗、と言い放った悲劇の商品。
クリームスープにミックスベジタブルという
いわゆるスープスパの線を狙ったらしい。
が、ヌードルでは麺がパスタと違って
スープの濃さに負けてしまった感があります。

カップヌードル　ホットチリ（日清食品）
個人的には好きでした。当時レースクイーンが
ブームだった頃のせいか、
容器に湯を注いでふたをすると、
ふたの上にレースクイーンの写真が浮き出てくるという
よく解らないサービスつき。味はのちの
とんがらし麺のものに近いです。
もっとも、麺は普通のめんですが。

日清さふらわあらーめん（日清食品）
健康志向を、というわけでコレステロールの着かない
リノールサラダ油を用いたラーメン。
何が斬新って、ドレッシングでラーメンを食べようって所が。
食べた人の話では
暖かいサワードレッシングのスープだったそうで。
…コメントは控えます。

日清たこやきラーメン（日清食品）
ダンプ松本のＣＭは覚えてる人も多いはず。
中にカールのようなたこ焼きが２つ入ってて
お湯を注ぐとたこ焼きに、という
事だったらしいのだが
球状の物質を湯戻しするのって難しいのよね。
外はグジャグジャ、中は半煮えなんて事も。
わたしもしょっちゅうたこ焼きを卵とじ状態に
してしまいましたから。味はうすくち醤油。

マルちゃん　納豆わかめラーメン（東洋水産）
納豆とわかめというかけ合わせは何故に決まったのか？
関西では見たことないです。
商品の性格からいって東日本限定かと
思うのですが、如何？
姉妹品に納豆うどんもあります。

新技法の挑戦者たち

明星クイック１（明星食品）・
エースコックエース１（エースコック）
ラーメンの革命、と銘打って１９８２年ごろ鳴り物入りで
登場した、通称「60秒ヌードル」。
１分でラーメンが茹であがる。その秘密は麺に
細かい穴が無数に開けられており
湯の吸収が早いから。
が、それが長所でもあり欠点でもあった訳で、
茹でるのが早いという事はのびるのも早いという事。
おまけに麺がそんなスポンジ状な感じなので
コシが無いことこの上無い。

６０秒ヌードルはその後類似商品もでず、
この２社の製品のみで終わった模様。

エースコック電撃中華（エースコック）
１９８９年ごろと思うんですが、
エースコックから出たのがこれ。
お湯をいれて、その上電子レンジで１分温めるという
奇妙な調理法のラーメン。
試しに湯だけで食べても味は一緒でした。
すぐ消えたなぁ。

八ちゃん飯店　焼ブタラーメン（横山製麺）
具をフリーズドライ、というのは常識ですが
これは麺をフリーズドライ製法で作ったという
前代未聞の即席麺。
具はレトルトパウチになっていて
ふたの上で温めるタイプ。
当時３５０円もしたので
普通の中華そば屋で食うより高かった。
味は濃い醤油系。たぶんレトルトの具の汁も
混ざったからだろうけど。
私は１回しか食してません。だって高いもん。

鍋焼ラーメン　なべっ子（エースコック）
もう一度食べたい即席麺を１つだけ上げろ、と言われたら
私は迷わずコレを推します。
即席麺なんだけどこれがちょっと特殊で、
麺はノンフライ、具はフリーズドライ。スープは液体で、
アルミ鍋とセットになって販売されてました。
当時価格は150〜200円ほどだったかな？
味は同社のワンタンメン生しょうゆ味を
さらに濃くした感じ。東京の煮干系濃い醤油ラーメンと
いった感じで、私の味覚にズビズバ来ました。
仕入れていたのはスーパーでもコンビニでもなく、近所のタバコやさん。
やがてそこの店も潰れ、この商品を口にする機会も
完全に消えてしまってもう十数年立ちます。
多分、今はこれより技術が進んだもっと美味しいラーメンが
出ているんでしょうが、やっかいな事に
思いではドンドン美化されて、未だにこれを超えた！という
即席醤油ラーメンには出会えずにいます。