看板


暑い日が続きます。暑いと溶ける。溶けるはアイス、アイスは光る、光るはオヤジのハゲアタマ、
というわけで今回はこちらの御題。



ちょっと変わったアイスクリームの噺



うだうだ子ちゃん。アイスクリームという呼び名の物って実は殆ど食べていないんじゃないかと思う今日この頃。
乳成分がいくら、乳脂肪分何%以上とかって言う表記基準があって、
アイスクリーム
アイスミルク
ラクトアイス
氷菓
という風に厳密には分けられるのですが、ガキの頃食べてたアイスなんて
見事に氷菓かラクトアイス。アイスミルクですら特別張り込まないと口に出来なかった。
初めて食べたアイスなんて、多分ボンボンのお誕生日会に行った時に振舞われた
レディーボーデン(リーベンデールだったかも?)が最初。黄色いアイスの詰まったパゲットに
スプーンで削ぎとってウェハースを添えられたそれを食べたときは口の中を占領されたような衝撃。

帰ってきておかんが「冷蔵庫にアイスあんでー。」と言うので
冷凍庫開くとグリコスカイバニラ。思いっきりラクトアイス。
「大人はウソツキだ!」そう思いましたね当時(アホなガキだわ。)。

さて、ラクトアイスや氷菓をくさしてしまいましたが、悪いわけじゃありません。
むしろ滅多に食えなかったアイスクリームより、安価で買い食いしたラクトアイスや氷菓のほうが
思い入れは強いのです。今回はそんな中より変り種、印象に残ったものをいくつか。夏ですしね。







宝石箱(雪印乳業)宝石箱


ピンクレディーがビデオ合成の宇宙をバックに踊っていた
CMが記憶に残ります。バニラアイスにちりばめた
シロップ色の粒氷がゴージャスで
赤、黄、緑の3色がスタンダートだったと思います。
バニラアイスのまろやかさと粒氷のシャリシャリが
実にあっていて、
商品は10年近く販売されていたと思います。
復刻して欲しいアイスでは必ずベスト5に
挙がる名作ですが、
雪印の事件以降取り巻く状況が
変わってしまった現在、その期待は薄そうです…










キャデリーヌ(グリコ乳業)キャデリーヌ(復刻版)


濃厚ミルクバーの中に半練りチョコ!
子供が泣いて飛びつくようなおいしいとこ取りの
アイスキャンデー。1982年頃に販売が開始され、
当時トップアイドルだった松田聖子が
「聖子のキャデリーヌ」とCMを打っておりました。
当時アイスキャンデーで100円、
しかも紙箱に入ったアイスキャンデーという豪華さに
驚いたものです。
チョコの種類はビターとスィートの2種。
近年ミニサイズで復刻されました。










マジックアイス(森永)マジックアイス缶


昭和41〜2年(1966〜67)に販売された変り種アイス。
御覧のように缶詰めになっており、
ゲル状の液体が封印されています。
これを冷蔵庫の冷凍室に入れて
数時間待ってからカンきりで蓋を開けると
「モコモコモコ…」とシャーベットが
飛び出してくる、という代物でした。
当時CMも打たれており、
「♪モコモッコー、モコモコモコモッコー、大きくなれよ〜」
というフレーズは覚えている人も多いのでは?
ただ、実際に購入した人の話では
「失敗だらけで全然モコモコしなかった」という意見が多く、
冷蔵庫の環境如何でかなり成功率失敗率の
差が出たとか。結果この画期的?な商品は
すぐ市場から淘汰され、
後続商品も未だに出ておりません。










クロキュラー(ロッテ)クロキュラー中身 クロキュラー


真っ黒なソーダアイスで、中は真っ赤。
この食品にはありえない色使いを
ドラキュラの怪奇キャラに
なぞらえて売るあたり、
当時の商品開発の奔放さが伺えます。
1980年ごろかと思うのですが
結構売れていた記憶があります。
姉妹品にアカキュラーという外身中身の
入れ替わった商品もありました。
近年復刻版が出たところから、
未だに人気の高い商品といえます。










コーラセマン(エスキモー)コーラセマン


最近ブランド名消滅を発表したエスキモー。
PINOやチェリオのような本格派チョコアイスの
イメージがありますが1979年頃にはこういう
企画ものアイスも出してました。
立体アイス、という名前の通り、モアイ像を模った
ソーダアイスで、当時アニメCMも流されていました。

♪コーラセマン(ヒューヒュー)
何で〜もかんで〜もコーラセマン、
コ〜ぉラっセ〜マン!(ヒューヒュー)

街を暴れるゴジラ型怪獣を
コーラセマンが口から冷気を吐きつけて
氷詰めにしてしまうといCMでしたね。
販売期間は1年あったかどうか、の
短命商品だったと思います。










とうきびもなかアイス(雪印)とうきびもなかアイス


隠れファンの多い逸品。
アイスもなかを発展させた造りになっていて、
とうもろこしに見立てたモナカにアイスを封入し
挟み込んだもの。
中のアイスは普通のアイスもなかのものと異なり、
黄味がかっていてほんのり
とうもろこしのフレーバーが入っていた?
90年代までは普通に在ったがその後姿を消し、
やがて復活するも雪印の例の事件が
あって以降見る機会がなくなりました。
最近また復活したとも聞いているのですが…他社から?










ボンボンアイス(各社)ボンボンアイス


今尚地方のローカルメーカーで作られ続けてる
隠れたロングセラー。通称「おっぱいアイス」「たまごアイス」。
指サックのような厚地のゴム風船
(基本クリーム色の半透明)にバニラアイスを充填し封をしたもので、
食べるときは乳首に相当する先端部位を
噛み切って揉みながら吸い出します。
傍から見ていて決して上品なビジュアルではないですな。
通常はたまご型ではありますが、稀に3段団子型も存在します。










Wソーダ(各社)Wソーダ


わたしの地元では名糖が出してました。
二つの棒に1つのソーダアイス。
領土分割問題で戦争になるのは当時の子供の常でした。
賢いやつは真ん中につまようじとかで溝を掘って
領土問題を解決してたものですが、
それでも「ちょっとミクロ単位で多い」、
「元々そっち側が大きい」とかで
やはり戦争再開。争いの火種は尽きません。
当時価格30円。
15円の領土分で掴み合いのケンカしてたんだなぁ…










アイスバーガー(森永)アイスバーガー アイスバーガー断面


ハンバーガーがアイスになった?という
フレコミの新感覚アイス。
チョココーティングしたスポンジケーキ
(というか、森永のエンゼルパイに近い仕様?)
にバニラアイスをサンド
しただけのものですが、
容器が当時の発砲素材製の
ハンバーガーパックに似せて作られており、
洒落ッ気抜群。ただ、
全面チョココーティングなんで食べつらそう。











栗もなかアイス(フタバ)栗もなかアイス中身 栗もなかアイス


とうきびだけがモナカではない、
と言わんばかりに登場したのがこちら。
とうきびと違う最大の特徴は、
モナカアイスの中に栗あんとシロップが
混入されている点。
これは相当甘みを増すので
好悪の別れる所ですが。
これの類似系にあんこ入れた
たい焼きアイスも存在します。










ぶっかき(名糖)ぶっかき袋


販売時期は不明ですが
1970年代中盤にはすでにありました。
ハガキサイズのビニールパックにみぞれ氷にイチゴシロップを
文字通りぶっかけた代物で
カップ氷よりお得なボリュームで人気がありました。
お値段が50円というのも魅力。
本来は器に入れ替えて食べるのでしょうが、
がっついたガキンチョは袋から直接ラッパ飲みの要領で
口に流し込んでいました。
直後頭痛に悩む児童多数(笑)。










やきいもアイス(井村屋)やきいもアイス


夏には余り見かけませんでした。
シーズンオフの秋ごろ見ることが多かったのですが、
やきいも併せ?芋羊羹をミルクで溶いてアイスにしたような味で
濃厚な味わいが通には人気だったのですが、
やはり名前で敬遠されるんでしょうか?











昔に比べてアイスって高くなりましたよね。
今じゃ100円で買えやしない。
ガリガリ君とホームランバー、雪印アイスバーが
コンビニで買える100円未満アイスとして
踏ん張っておりますが、…頑張れ。当らなくてもいいから。
では次回。



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