看板


お久し。このコーナーもけっこうシブトイ。
今回は駅や空港に着くと何気に買ってしまう土産菓子が御題。
ここで買わないともう買えないかという強迫観念も手伝って
ついつい買っちゃうんですよね。
名物に美味いもんなしとよく言われてますが
なかなかどうして独特の味わいはしっかりと
「うまいもん」と定義付けていいのかも。
というわけで今回はこちら。



日本銘品土産菓子の噺



うだうだ子ちゃん。東京駅に着くといきなり土産物屋が飛び込んできますね。
今買うと荷物になるのもわかってて。
昨今ではネットで名物菓子が買えるんですが
現地の空気と大地の中で買うのはやはり格別。
という訳で比較的有名な土産菓子二十選を集めてみました。
食ったこと無いのも含めて。







マルセイバターサンド(北海道)

マルセイバターサンド詰め合わせ中身

1905年(明治38年)に北海道で初めて商品化されたバター「マルセイバタ」を
ふんだんに使用したバター菓子商品で、
販売は六花亭製菓株式会社。1977年から販売している。
パッケージはあえて明治時代のバターの包装紙を
模したものになっており、レトロ風味を色濃く出している。
レーズンバターをたっぷり挟んだビスケットで、カロリーは相当なものだけど
その濃厚でやさしい甘さは病み付きになるものが多く、
古くからのファンも多い。
北海道以外では、北海道のアンテナショップなどで購入可能。




白い恋人(北海道)

白い恋人箱白い恋人中身

北海道札幌市の菓子メーカー・石屋製菓の製造する銘菓。
ラング・ド・シャクッキーでチョコレートを挟んだ菓子で、ホワイトチョコレートを挟んだ
「白い恋人ホワイト」と、ミルクチョコレートを挟んだ「白い恋人ブラック」の2種類がある。
2007年(平成19年)8月「白い恋人」の一部商品に
賞味期限を改ざんして販売していた商品があるとして問題となり、
販売停止となったものの、再発防止と販路縮小を公約として
同年11月22日に販売再開を果たす。が、
再開を待っていたファンが殺到し、各店舗とも即日完売となり、
現在も品薄状態が続いている。

桑田佳祐の楽曲である、「白い恋人達」(2001年、シングルCDとして発売)は、
桑田本人の好きな菓子のひとつにこの「白い恋人」があることから曲名に使われたと言われる。




萩の月(宮城)

萩の月


スポンジ地の半月型ケーキにあっさりカスタードが封入された傑作菓子。
この菓子がヒットしたため全国に模倣品が反乱したのは有名な話。
宮城県柴田郡大河原町に所在する菓匠三全が製造しており、
笹かまぼこ、 牛タンと並び仙台土産の定番になっている。
県外では有名百貨店やアンテナショップなどで購入可能。
また物産展でも時折見かけることがある。




ままどおる(群馬)

ままどおる箱詰めままどおる


♪まま、まま、ままどおる〜というCMが優しい印象を与えてくれる。
地元ではメジャーなCMらしい。
製造販売は福島県郡山市にある株式会社三万石。
「ままどおる」とはスペイン語で"お乳を飲む人々"の意味があるそうだ。
バターのたっぷり入ったミルク味の餡を生地で包み焼き上げた菓子で、
外見はワッフルバーのような感じ。
福島県内のみが主な流通箇所だが、インターネットでの通販も可能。




ぽんぽこおやじ(東京)

ぽんぽこおやじ


かつては「ロバ製菓」で販売されていた東京土産。
♪ぼくはポンポコ人気者 たん、たん、たぬき(たぬき)
ぽんぽこだぬきのお饅頭
ぽんぽこぽんぽこ ぽこぽん♪というCMは昭和40年代から関東圏で多くの人に親しまれていた。
ひよこまんじゅうのたぬき版、と言ってしまえばソレまでだが、当時はチョコぽんという
チョココーティングしたぽんぽこも限定で存在し、少年たちの羨望の的だったという。
が、製造元のロバ製菓はバブル崩壊の影響で1991年に倒産。一時ぽんぽこも
姿を消すが、その後ロバ製菓の従業員が別会社を立ち上げて当時の金型をつかって
ぽんぽこを復活。商標の問題から「ぽんぽこおやじ」と改名しているが
中身はまぎれもない「ぽんぽこ」である。主に東京駅で販売中。




東京ばな奈(東京)

東京ばな奈 箱東京ばな奈


株式会社グレープストーンが製造、販売している新世代の東京土産。
1991年に発売され、老若男女誰にでも喜ばれる味ということでバナナが採用された。
スポンジ生地は一旦焼いてから蒸すことでソフトな食感を出し、
クリームにはバナナを裏ごしにしたバナナピューレを使い、
自然なバナナの風味を生かしている。
その後「和菓子になった東京ばな奈」「黒べえ」「東京チョコばな奈」と種類を増やし、
今ではすっかり東京土産として定着した。年間売上は約40億円。




ナボナ(東京)

ナボナ


東京・自由が丘の和菓子屋亀屋万年堂が販売・製造している和菓子風の洋菓子で、
名前の由来は、イタリアのローマ市にあるナヴォーナ広場から取られているという。
菓子的には洋菓子のブッセの一種であり、
ソフトカステラにチーズ風味、パイン風味、チョコ風味のクリームを 挟み込んでいる。
時期によっては季節限定のナボナも発売。
昭和42年から放送されたCMによって一気に知名度が上がった。
王貞治出演の「ナボナはお菓子のホームラン王です」というテレビCMが特に有名。




ハニーシトロン(横浜)

ハニーシトロン外包ハニーシトロン


昭和39年頃、販売が開始されたと言われる古参の関東土産菓子。
昭和40年代には東京駅の土産の筆頭として持て囃されていた。
フレッシュレモンの爽やかな酸味と、シュガーコートの優しい甘味が口いっぱいに広がる
その独特の風味は今までに無いものであり、
職人達は連日徹夜で作るほどだったと言われる。

古き高度経済成長期の洋菓子として記憶される商品ではあるが
最近レトロ洋菓子として懐かしむ声が多くなり、
昔ながらの製法で作る復刻版『横濱ハニーシトロン』として復活。
東京駅の土産物店で購入が可能になっている。






ありあけのハーバー(横浜)

ありあけのハーバー

♪ありあけ〜の〜ハーバー〜♪という合唱のCMも懐かしい。
1954年に横浜市鶴見区にあった有明製菓株式会社より発売された
洋菓子で、マロンクリームをカステラ生地で包んだ焼菓子であり、
形状は波止場(ハーバー)に到着する船の形を
模したものとされている。
横浜銘菓として多くの人々に愛された菓子であったが
製造元がバブル時の不動産投資に失敗し、
1999年に倒産、一時的に姿を消したものの
多くの愛好者の支援や復活運動が
絶え間なく行なわれ、その結果、町田市の洋菓子会社が
商権を引き継ぐ形で、2001年に新生・有明製菓を設立し
「ありあけのハーバー」の発売を復活させている。
現在では横浜方面のみの限定発売となっているが、
一部東京駅の土産物店でも購入可能。




鳩サブレー(鎌倉)

鳩サブレー箱鳩サブレー中身


神奈川県鎌倉市の豊島屋が製造販売しているサブレー菓子。
バターがふんだんに使われており、濃厚な味わいが堪能できる。
明治時代末期の発売当初には「鳩三郎」とも呼ばれていた。これは、この菓子を開発した
初代店主が最初に「サブレー」と言う耳慣れない単語を聞いた時に「サブレー」=「三郎」と
連想したためであると言われている。神奈川県銘菓であるが東京駅などでも多く販売され、
東京土産としても認知されている感がある。




うなぎパイ(静岡)

うなぎパイ

うなぎパイは、うなぎパウダー(うなぎの骨で取った出し汁を粉末にしたもの)を
パイ生地に練りこんで焼いた洋菓子。 静岡県浜松市の名産品として全国で広く知られている。
1961年(昭和36年)に有限会社春華堂によって開発され、
販売開始直後新幹線開通も手伝って急激に売り上げを伸ばした。
「夜のお菓子」という有名なキャッチフレーズでも知られているが、
このキャッチフレーズ自体はもともと、出張や旅行のお土産として家庭に買って
帰ったその夜(晩)に「一家だんらんのひとときを『うなぎパイ』で過ごしてほしい。」
との願いを込めて当時の社長が考案したものである。
が、うなぎ=精力増強というイメージが先立ったためか
ソッチ方面のお菓子のイメージが着いてしまったのは想定外だったとのこと。
もっとも現在はそれを逆手にとって意図的に
そちらのイメージも利用して行こうという戦略
(ニンニクを配合、パッケージをマムシドリンク風になど)
も窺い知る事が出来る。




赤福(三重)

伊勢の赤福


江戸時代の1707年(宝永4年)に皇大神宮(伊勢神宮内宮)前、
五十鈴川のほとりで販売されたものが始まりと言い伝えられている。
「ええじゃないか」のテレビCMと「赤太郎」というキャラクターで知られ、
中部・近畿圏内ではメジャーな商品として認知され、
修学旅行の土産菓子の定番でもあった。
が、2007年10月の偽装事件によって三重県は10月19日より
「赤福」を無期限の営業禁止処分に処し(3ヵ月後解除)以降はCMを自粛し、
販路も縮小して現在に至っている。
今尚多くの人々の人気を集める土産菓子であり、販路が縮小されたことが返って希少価値を高め、
今では行列必至の菓子になってしまったのは皮肉な話である。




もみじのてんぷら(大阪)

もみじのてんぷらもみじのてんぷら中身


大阪はおこしや釣鐘まんじゅうなど名物菓子が多いが、今回はあえてこちら。
阪急電鉄箕面駅から箕面温泉に向かう路地において、色づいたモミジの葉に甘い衣をつけて揚げた
もみじのてんぷら菓子がおみやげとして売られており、、昔から親しまれている。
使用される葉はイロハモミジではなく、食用に栽培された特殊なもみじの葉を1年以上塩漬けにして
灰汁抜きをしたもの。もみじそのものにさほど味は無い。
試食用に店頭で揚げている店も多い。




ゴーフル(神戸)

ゴーフル缶ゴーフル


1927年に考案された焼洋菓子。現在は、神戸風月堂の登録商標として製造されているほか、
上野風月堂、東京風月堂などが製造販売それ以外にも類似品が全国に多数存在する。
和菓子のせんべいを焼く技術を活かして、小麦粉、砂糖、牛乳、
バター等の材料を直径15cm、厚さ1mm程の円形にさっくりと焼いたもの二枚で、
薄く延ばしたクリームを挟んだもので、バニラのほか、イチゴ、チョコなどクリームの種類も豊富。
特に西日本では神戸風月堂のものが高い知名度を誇り、土産物や贈答品としてもよく利用される菓子である。




一六タルト(愛媛)

松山名物一六タルト


正保4年(1647年)、松山藩主・松平定行によって長崎から伝えられたと いわれている。
その南蛮菓子はカステラの中にジャムが入ったものであった(現在のロールのようなもの)。

現在の餡入りのタルトは定行が独自に考案したものと考えられている。
その後久松松平家の家伝とされ、明治以降、松山の菓子司に技術が伝わり、愛媛の銘菓となった。
地元では伊丹十三監督主演のCMが有名。




チロリアン(福岡)

チロリアン缶


♪チロ〜リア〜ン、というCMが有名(本当にチロル地方まで行って撮影したらしい。)
和菓子「千鳥まんじゅう」で有名な千鳥屋が
オーストリアのチロル州に古くから伝わっていたロールクッキーを
アレンジして作った洋菓子で、その新感覚の味わいは第一次洋菓子ブームを作ったとさえ言われる。
七尾製菓の「フレンチパピロ」やグリコの「コロン」など、影響を受けた菓子も数多い。
現在も千鳥屋やインターネットで購入できる。
缶のデザインがレトロでいい風合いを出している。




博多ぶらぶら(福岡)

ぶらぶら外箱ぶらぶら


福岡銘菓の御三家といえば「ぶらぶら」「雪うさぎ」「にわかせんぺい」なのだが
このぶらぶらはCMが印象的。♪左衛門名物ぶ〜らぶら
博多ぶらぶらぶらさげて♪という
コミカルなCMは一度見たなら忘られぬ。
赤福が餅を餡で包んだスタイルなら、ぶらぶらは餡を餅で包んだというまるっきり逆のスタイル。
賞味期限の関係上県外で買うのは非常に困難だが、おりにネットショップで購入可能な時がある。




にわかせんぺい(福岡)

にわかせんぺい大箱にわかせんぺい


こらゼンジ!というCMは福岡県民には馴染み深いCM。
たまには〜ケンカに〜負〜けてこ〜いという歌も味わい深いですな。
株式会社東雲堂が1906年(明治39年)から販売製造している歴史あるお菓子で、
博多二○加の面を模したせんぺい(せんべいではなくせんぺい)がなんともユニーク。
ちなみに二○加の面は特大サイズのものに付いているおまけである。




クルス(長崎)

クルス外箱クルス


「十字架」という意味を持つこの菓子は、
キリシタン殉教の地でもある歴史情緒豊かな長崎でおなじみの銘菓。
ホワイトチョコをウエハース地の焼き菓子で挟んだもので、
歯ごたえと味わいの深さからファンが多い。
島原・小浜の銘菓として知られるが、ネット通販で購入可能。




ボンタンアメ(鹿児島)

ボンタンアメ箱ボンタンアメ中身


鹿児島県に本社を置くセイカ食品株式会社が製造・販売する飴菓子。
キャラメルにも似た食感と、甘さの奥にほんのりと香るボンタンの風味が特徴的。
鹿児島・阿久根産のボンタン果汁を餅と水飴を練りこんだ生地にたっぷりと入れ、
さらに包装紙にオプラートを用いているため、
包み紙ごと食べることが出来る。
九州地方を中心に日本全国の駄菓子屋、小売店、コンビニ、キヨスクで購入可能で、
市販されるサイズの箱が何箱かが更に大きい箱に入った特大サイズも発売されている。
セイカ食品は白くまカップアイスの販売元としても知られる会社。





とりあえず15回目終了。
実際食べたのは2/3くらいかな。
今はその気になればネットショップで買えるのですが
旅の風情がこういう菓子の風味の一つになってるところもあるので痛し痒しですな。
今回はこの辺で。

次回は何しようかな。
なんかやります。
ではでは。



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